子宝どっとこむ

 

 もっと頑張れって、確かに言えないです。

私の中で、「月島雫」は一風代わった女の子でした。本が好きで男子には興味も無い、といった視点が少女漫画の主人公として見ると新鮮で、家族や家庭の環境なども、「フツウと言うか、フツウではないというか・・・」という微妙な構成だったので、最初はその辺を面白く観ていました。

テレビで観て、「なーんだ、割と面白いやん」と思い、「全く興味が無かった」→「ビデオに録って何度か観る」になり、更にbianにジブリを刷り込み始めてからは「まぁコレもイイよね、猫とか出るし」という気持ちで買ってみました。

しかし、bianがトトロの次にハマったのがこの映画だったのです!意外でした・・・(^_^;)
「カンリーロー♪このみーちー♪」と舌足らずながらも歌ったり、「聖司君ってかっこいいよね!でもbianは杉村(←雫ちゃんにつられて呼び捨て)の方が好きだな★」などと言っていて、かなり面白かったです。

3歳の頃のbianは既に非常に都会的な環境で生活していたので、もののけ姫やナウシカなどよりは、キキや雫ちゃんの暮らす街の方がなじみやすかったのかもしれません。中学生なのに、純粋で小学生くらいに見える雫ちゃんに自分を重ね、一緒に喜んだり怒ったり悲しんだりして、感情移入がしやすいようでした。当初は聖司君にバイオリンを弾かせて2人で歌うシーンがbianが一番お気に入りでしたね♪


しかし私は、4度目くらいで初めて「おおっ、この台詞はこの映画のかなり強烈なメッセージだな」と感じたのが、親友ユウコちゃんのお家で「そっか!あいつも頑張ってるなら私も頑張ればイイんだ!」と雫ちゃんが己の目標に気付いた時の台詞でした。

また、10回目くらいで雫ちゃんの育つ環境とユウコちゃんの育つ環境の大きな違いが面白くなってきて、比較しては楽しんでいました。bianと毎日のように観だしてからは、「お父さんやお母さんの雰囲気も全然違うな~」「そっか、月島家にはTVが無いよね!」など色々と気付きだし、終いにはVulがファンサイトを読みふけって「雫ちゃんのお母さんは大学で何を勉強しているのか」「コンクリートロードの出来るまで」など・・・伏線まで想像しだしてハマってしまい、「あぁ、イカンイカン★」と我に返ったのでした(笑)

今年は映画公開から10周年らしいです。舞台となった街、京王聖蹟桜ヶ丘では「耳を澄ませばで町おこし」というイベントも企画されているようですね。

この映画は、現代のITによる急速な時代変化が起こる「直前」が時代背景なので、今となっては少し時代遅れな風景が折り込められていて楽しい、という点でも見て欲しいです。父親は「我が図書館もついにバーコード化するんだよ」と言っているし、両親は「ワープロ」を使い、姉は「恋人への手紙」を送っていて、雫ちゃんは「家に一台の電話機」で友達と連絡を取っています。「コンビニはあるけれど駅前に1軒」という様子だし、中学生は好きな人に「ラブレターを送って」友達づてに返事を待ち、学校の図書館は「貸し出しカード」で、雫ちゃんのヘッドホンは超大き~いのです!(爆)

そして最たるは主人公2人の「将来の夢」です!雫ちゃんは小説家を目指していて、聖司君はバイオリン作りの職人。なんともアナログな・・・鍛えた腕一本で勝負☆という世界なので、2人は気が合うのでしょうか。重要な登場人物である西司郎さんは、からくり時計も修理できる腕を持った職人でありアンティークショップの店長であり陽気な音楽仲間も居る、豊かな時間を生きるステキなおじいさんです。

デジタルの陰も形も無いような世界で、2人は惹かれあって成長しあい、高めあっていける信頼関係を更に築いていこう!と誓って終わるのですが、今の世界だと希薄になってきている気がするような人間関係が、観ていると非常に濃くて熱くて、「あぁ、絆って本当に大切だよね」「やはり体温を感じる接し方が人間関係の基本だよ~」などと思い知らされます。

お互いの右手を上下に軽く乗せて「じゃ、行って来ます」「いってらっしゃい」と見つめ合っている2人が、私の目頭を熱くします。「やった!!雫、大好きだ!」と結婚了承の返事に喜んだ聖司君が思わず雫ちゃんを抱きしめるシーンも、「中学生でここまで純粋って今時あるのかな~?」などと思って見てしまいながらも、嬉しくてついニヤリとしています。(笑) 

雫ちゃんと杉村とユウコちゃんとの三角関係も最初は「大笑い☆」でしたが、中学生でももうそれだけ濃い時間の付き合いが出来る程の接点があることが、素晴らしいとさえ思ってしまいます。杉村は気持ちを確認しないとスッキリしない!と思い、困惑のあまりその場から逃げようとする雫の腕を掴んで引き止めます。こういう「どっちでもいい、ハッキリさせてくれ」という男らしい態度も、今の中学生には出来ないんじゃない?!などと感動してしまったりして・・・私は杉村ファンなのです・・・(^_^;)

そして観終わる度に感じるのが、先ほどのユウコちゃんと話している雫ちゃんのもう一つの台詞、「頑張ってる人に頑張れなんて言えないよ~」というモノです。今のご時世、「簡単に頑張れ頑張れと言い過ぎるとストレスで自殺したり壊れたりするから気をつけて・・・」みたいな考えが主流ですが、頑張ってる人に言うから「もっとなの?」と辛くなるだけで、頑張ってない人(=雫ちゃんの場合は自分)に対しては、やはり頑張れというべきであり、出来うる範囲で頑張るべきなのです。

自分の能力の限界にチャレンジする勇気、そしてその思い込んでいた限界を突破する気力、それらの体験から自分で気力を上げて集中して更なるスキルアップを目指す努力など・・・それらは全て自信を持って自分自身で采配するものです。

自分を信じているから「自信」なのです。自分を信じていないと人をも信じられない。自分を信じていれば人をも信じられる。自分の持っている能力を活かして最大限の努力をして少しずつでも成功する体験を積み重ねることで、人間の自信は育つのです。

雫ちゃんは初めての小説を書いてみて、多くのことに気付き、怖くて泣きました。でも「書いてみてよかった」とスッキリした顔で聖司君に気持ちを伝えています。最大限の努力をした人は限界を突破して、自分を見つめなおすことも出来、結果が思い通りじゃなくても一つの経験を積めるので、「自信を持った、人生の成功者」となってゆけるのです。


これらは映画の中でひそかに伝えられているメッセージだと思いますが、ジグソーパズルでも同じことだと私は思っています。最初は2歳で24ピースくらい?それから36P、48P、62P・・・とピクチュアパズルでピース数を伸ばし、80Pを超える幼児向けがあまり出回っていないので70Pくらいで一度限界を迎えます。

そこで親がどう出るかで、子供の考え方が別れると思います。

「もうこれ以上って売ってないし・・・ジグソーパズルはまだ無理よね」と親が勝手に思い込んだ天井を張ると、3歳で既に「限界を越えること」が出来なくなります。「もっといっぱいの、作りたい!」とパズル好きの子供が泣いてせがんだとしても、「だって無いんだもん!それに難しいよ?!」と言って違う遊びに向かせたり、「70Pが3歳で作れるなら、もうそれで十分だってば★」と言ってしまうと、「あぁ、もう自分にはこれが限界なんだ・・・」と好きなことを諦める習慣が身に付くと、私は考えています。

私はそんな天井は最初から無くって、「bianの限界を見せてくれ~」とばかりに108Pに突入しました。3歳になる頃だったと思います。パズルに書いてある対象年齢など一切気にせず、「bianなら出来るよね」と信じて与えました。そして彼女は本当に作りました。時間はかかれど、「作りたい!」という思いが強かったので3ヶ月かかって1人で作れるレベルまで達成しましたよ♪(^_^) 

だからbianは「bianなら300Pだって作れるよ!」と非常~に自分に自信を持っている人です。実際、現在は300Pを作っている時期ですが、コツが同じなので大半は1人で作ります。もちろんパズルだけじゃなく、自分のことを「出来る」を信じてくれるように私達が育てているので、今日は別件でしたが「うまくいったね、さっすがbinaだね」と言うと、「だってbinaは天才なんだもーん♪」と己で高い評価を出してました!(笑)

あなたはお子さんに、「すぐ目標を諦める人間」と、「自分の能力をを信じて限界に挑戦する人間」との、どちらになって欲しいですか?

私は雫ちゃんのように、試行錯誤したり悩んだり、親友に相談したり親と話し合ったりしながら、己の能力の限界を突破する勇気を持って生きられる人間になって欲しいと願っています。なので、どんな分野であろうとも、子供たちが自信を持って「自分には出来る」と堂々と公言してはばからないような能力の成長をして欲しいと思い、どんなことでも「あなたには無理だ」「出来ないからやめて」「もういいよ」「いい加減にして」などという言葉を使わないように気をつけて接しています。

あなたはお子さんとパズルを楽しんでいますか?
出来なかったことより出来たことをキッチリと誉めてあげていますか?
小さな成功体験を積み重ねてあげていますか?
言動に気をつけていますか?

西司郎さんが、やり遂げた後で力不足に気付き、挙句に泣き出してしまった雫ちゃんに言いますよね。肩に手を置いて「雫さん、あなたはステキです」と。結果はどうであれ、経過が大事なのです。そしてその努力を全て受け入れてキッチリと認める発言をしてあげることで、子供は安心して心を開放してくれるのです。
パズルのピースをあれやこれやとこねくり回してやっと1つ入った時に、「やったね!」「スパッと入ると気持ちいいよね!」と一緒に喜んでいますか?「まだそれやってたの?」「1つに随分時間かかったね~」などと言ってしまっては、子供は楽しい時間になるはずもありませんね。
そしてその「経過」を見ていますか?入った音(結果)だけで判断して「お、1つ入ったね」と顔を見ずに静か~に言っただけでは、子供の共感が得られないと思います。こねくり回して泣きそうになりながら一生懸命に探している子供の目線や顔を密かに見守っていますか?

さんざんの苦労の末に手に入れた子供の大きな喜びを、飛び上がって涙を流すくらいの勢いで共に喜んでみませんか?きっと毎日のように「一緒にパズルしよ~」と持ってくること、うけあいですよ!(^-^)

こういった、「言葉や動作に移して相手に気持ちを伝えること」って、少し気恥ずかしい部分もあってなかなか出来なかったりしますが、照れてやらないことで自分の本心が間違って伝わっているとしたら、その損害は大きいと思います。素敵だと感じたら「ステキだね」と伝え、大好きだと思ったら抱きつく、くらいのストレートな感情表現が度々見られるこの作品は、素直な心を大切にして生きている人が美しいことを教えてくれます。

もちろん、本人はみな精一杯に頑張って生きているのですよ♪頑張ってない人は応援してもらえないというのは世の中の法則だと思います。子供が途中で飽きてしまい、喋ってばかりで全然作らなかったら、私も一緒に違うことをしたり、喋ってばかりでわざと1つも進めなかったりします。
「出来ない~(涙)」とぐにぐに言い出したら「うーん、今日は出来ない日なのかな?片付けよっか?」とそのまま受け入れます。しかしbianは「言ってみただけ」なのでスグに「いや!作る!」とムキになって集中しますから・・・出来た暁には、もちろん大げさに喜んで、しばらく大切に眺めたり、何枚もデジカメで写真を撮ったりしましょう・・・パズルって因果応報をも学べる場なのですね★(^_^)

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