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 内閣府の将来の日本像

内閣府の経済財政諮問会議が発表した『日本21世紀ビジョン』の中で、『2030年の目指すべき将来像と経済の姿』の記述があります。四半世紀(25年)先の日本の将来像を大胆に予想しており、超長期の経済予想はこの他に見当たらず、非常に貴重な資料です。そこで示される『我が国が目指すべき将来像』の要諦は次のとおり(ちょっと長いですが)。私見については、後日述べるとしてとりあえず紹介だけしておきます。

(1)開かれた文化創造国家

① 魅力と存在感のある国となる

ア 伝統や創造力に裏付けされた生活・文化の魅力を活かす

「日本の強みに基づく文化創造力を活かした「ジャパン・クール(かっこいい日本)」な商品や生活様式が、個性ある担い手や、優れた自然環境・生活環境をはぐくむ多様な地域によって生み出される「文化列島」となる。」

イ 世界のフロントランナーが増え、イノベーションや「世界の標準」つくりを主導する

「日本企業が知的価値・文化的価値の生産手法の管理・開発に成功することで、「世界の知的開発拠点」となる。」
「高い知的価値の創造に成功した人や組織がフロントランナー(先頭走者)としてイノベーションの波を広げ、新たな世界標準を作っていく。」
「「プロフェッショナル」が働き価値創造を支える。個人の能力の発揮に加え、年齢、性別などにとらわれない多様な個性の融合や世界中から日本に集まる優秀な人材間の触発が繰り広げられる「多様多才社会」となる。」

② 「列島開放」により交流と活力が生まれる

ア 世界経済との結合が強まる

「FTAの下で、競争力ある製品の輸出を増やし、日本における本社機能や高付加価値製造工程の維持に成功し、国内で高賃金の雇用機会が維持される。一方、海外展開した事業からの収益も増加する。さらに、外国企業の参入による競争が進み、効率的な経営が進展する。」
「東アジアにおいて、貿易・投資の自由化や金融分野における協力などの経済統合の進展を基礎に、政治的にも強調的で開放的な共同体である、「東アジア共同体」の形成が進む。地域における経済統合の拡大は、相互理解・安全保障の強化をもたらし、経済的繁栄と政治的安定の好循環を形成する。」

イ 世界中の人が訪れたい、働きたい、住みたいと思う「壁のない国」となる

「国民はもとより、世界中の人が訪れたい、働きたい、住んでみたいと思い、年齢・性別・国籍などによって差別されることのない「壁のない国」となる。世界中の財・人・資本・情報が集まり、それらをつなぎ、結びつけるかけ橋となる。こうした交流から経済社会に活力が生まれる。」

③ 世界の中の「かけ橋国家」となる

「国際社会の課題の解決に対して日本が主導的役割を担うことを通じて、日本や日本人に対する信頼が高まり「品格ある国家」となる。信頼を基礎に、経済だけでなく幅広く交流の舞台を提供する「かけ橋国家」となる。」
「現在よりもはるかに高い比率で、国際的な舞台で日本人が活躍するようになり、数多くの日本人の知的リーダーが活躍している。」

(2)「時持ち」が楽しむ「健康寿命80歳」

① 人が躍動する社会:楽しく働き、よく学び、よく遊ぶ

ア 年齢、性別、時間、場所にとらわれないで選択

「超高齢化の時代にあって、「健康寿命80歳」の人生が実現する。何歳になっても、意欲と能力があれば仕事や社会に参加することができる生涯現役社会の下で、自立した活力ある持続可能性が維持される「高齢化克服先進国」となる。」
「健康寿命が伸びるとともに、働き方の多様化などにより自由に活動できる時間(可処分時間)が1割以上増え、「時持ち」になると見込まれる。」
「個人の選択の機会が豊かになる中、「楽しく働き、よく学び、よく遊ぶ」といった家庭・仕事・地域社会などでバランスの取れた暮らしができる。」

イ 個人の夢が実現される「多様多才社会」

「多様多才な個人が主役となって、能力を発揮し活躍する可能性が高まった、人が躍動する社会になる。やりたいことができることで満足が得られ、ますますやりがいが得られるという「やりがいの再生産」が生じている。家庭・働く場・地域など幅広く様々な分野において男女共同参画が進んでいる。」
「仕事での成功や夢の実現への道筋が多様にある。失敗しても再挑戦できる機会があり、「志の再生」が可能となる。」
「働く時間や場所が多様になる。」
「組織では、多様な構造の就業状態の下で多様な人材を活用する手法が浸透している。正社員以外の人材、男女、高齢者、外国人などの多様な人材を活用した組織が成功している。」

ウ 自分を磨く機会が広がる

「豊かになった時間のかなりの部分が人間力を培うことに活用される。必要があれば、いつでもどこでも生涯にわたって才能を磨くことができる機会が増える。」
「スキルアップ(技能向上)を図るため、数年に一度仕事を離れて、資格取得などのために集中的に勉強したり、多様な年齢層において大学院で学位を取得する人が増え、大学院在学者数(人口比)が現在のアメリカ並みの水準となると見込むこともできる。」
「生涯を通じた学習によって法律・金融・科学・健康などに関するリテラシー(情報を理解し活用する基礎的な能力)を身に付ける機会がある。」

② 多様で良質なサービスに囲まれた暮らし

「質の高い専門的な生活サービスに支えられて、豊かで多様な生活が実現する。安心して子育てを楽しむことができる。」
「ロボット技術が介護や身の回りの世話に幅広く活用され、家庭に1台、掃除・洗濯などを行う「お手伝いロボット」が利用されている。」
「人生設計に合わせた住み替えが容易になると同時に、一人当たりの居住空間も十分確保され、借家の広さについて現在の持ち家並みを見込むこともできる。」
(1998年の全国の4人家族の借家1戸当たりの平均延べ面積は59㎡、2003年の関東大都市圏の持家1戸当たりの平均延べ面積は104㎡)

③ 地域を超えて拡がるつながり

「地域政策における集中と選択により、生活、環境、産業の調和がとれたまちづくりがなされ、コミュニティ機能が維持される。」
「自分の属する集団とは異なる集団の人との間にある差異に価値が認められ、緩やかな社会的な共(つながり)の輪が拡がる中で人の孤立化が防がれる。」
「情報通信技術の適切な活用により、個人と社会とのつながりが豊かになる。高齢者や障害者などの社会参加が支援されたり、個性豊かで創意工夫あふれる地域社会づくりや支援のネットワークの有用な手段となっている。」

(3)豊かな公・小さな官

<以下略>

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